ABOUT オペラ座の怪人サイト(本館)LES ILLUMUNATION CLAP

第一章 ロシア前編 8~12歳

1839~1843年。エリックの幼年時代。
ジプシーから逃れたエリックは毛皮商人、武器商人でもあるロシア貴族に拾われてニージニー・ノブゴロドで成長。
才能を伸ばし始めるが、ふとしたきっかけから破局が訪れ・・・。
 

ニコライ一世/アレキサンドル2世 
第二章 西トルキスタン編

公爵邸を出たエリックは建築家のメーリニコフと再会。東インド会社に勤務する行方不明の息子の搜索にブハラへと旅立つ。
原作中に描かれていたロシアから中東への通商路を舞台に実際にあった東インド会社軍将校、拉致殺害事件に絡めて書いてみました。

ブハラの残虐な王ナルスラー・バハドゥール/宗教家、冒険家ヨゼフ・ウルフ/他
第三章インド編 1845~1847年 14歳~

パンジャブ王国(実在する国)の都ラホールにたどり着いたエ
リックはその国の最後のマハラジャと出会う。それも束の間、カルカッタを目指す旅の途中で様々な事件に遭遇。
「パンジャブの紐」、「ラホールの王」についての謎解き的な章。 

マハラジャ・ダリープ・シン(後にパリで客死)/マハラニ・ジンダーン・コウル/ジャムのラジャ、グーラブ・シン/他
第四章ロシア後編 
 
第五章 ペルシャ編 
 
第六章 ルーアン編 
 
第七章 パリ編
 
 


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このサイトについて


オペラ座の怪人の二次創作。シリアス18禁BL(エリック受け)小説メイン。オリジナル度超高め。
怪人の過去を腐女子の管理人が自分勝手に妄想、二次創作中。

19世紀 帝政ロシア、インド、ペルシャなどを舞台に分不相応なスケールの物語を展開中。(かなり大風呂敷過ぎました(; ;)

「自分勝手に」とはいうものの、大枠では原作に準拠している、とも言えます。文庫本にして数ページしかない怪人の過去に記述されている地域、登場人物
エピソードなどから物語を立ち上げるように心がけています。

なので、ところどころに原作的要素(地名や言葉、人物、エピソードなど)を積極的に取り入れていますが物語が脳内で膨らんでしまった関係上、パリ編以外は相当にオリジナルです。
曖昧な作風ですが、最終的には原作「オペラ座の怪人」に行きつきます。

原作は、一応「史実に基づいた物語り」なのでこの作品も全くの架空の世界設定でなくなるべく史実や実在の人物に絡ませるように意識しています。

また、原作の謎解き部分もありますので、本館の原作部屋も覗いてくださると幸いです。(ネタバレしたくないので、小説の進行とともに原作部屋も更新予定です)

尚、オリジナルの設定や登場人物が出てくることに嫌悪感をもたれる方にはお勧めできません。

また当サイトは個人的なものであり、取り扱う全ては団体・企業及び、原作者様とは一切関係ありません。                  2007/07/19 サイト設立



原作参考箇所 

主に原作の最終章「エピローグ」でのペルシャ人による「エリックの過去」(角川文庫 p448)より引用

原作   このサイトで取り扱ってる章
エリックはルアン近郊の小さな町の出身だった。彼は左官工事請負業者の息子として生まれたが、あまりの醜さに両親にまで忌み嫌われていたので、早くから家を出た。  ルーアン編 
 しばらくの間、彼は縁日の見世物にされ、興行主は彼を<生ける屍>として宣伝した。彼は縁日から縁日とヨーロッパ中を渡り歩き、芸能と奇術の本家本元、ジプシー達の間で、芸人・奇術師としての風変わりな教育の総仕上げをした。 このサイトでは、奇術師として完成されるほど長くジプシーの中にはいません。
ロシア前・後編
それからしばらくエリックがどのような生活をしていたかはっきりしない。 インド編
 「はっきりしていない」と言いつつ、ダロガはエリックがインドに行った事があり、パンジャブの紐を習得したのは知ってます。
次に彼が姿を見せたのはボルガ河畔のニジニ・ノブゴロドの市場だったが、その時すでに、彼はおぞましい栄光に包まれていた。
当時から彼は、いまだかつて誰も歌ったことのないような美しい声で歌い、腹話術をやり、彼の曲芸は、アジアに戻る隊商が行く先々で話題にしたほど見事だった。
そのようにして彼の名声はマザンダランの宮殿にまで伝わった。
その頃宮殿では、ペルシャの寵姫が退屈していた。ニジニ・ノブゴロドからサマルカンドへ向かう毛皮商人が、エリックのテントの中で見た驚くべき光景の話をした。毛皮商人は宮殿に呼ばれ、マザンダランのダロガ(警察長官)が彼を尋問するよう命じられた。 それからダロガはエリックを探しに行く役目を仰せつかった。
ロシア後編  
ダロガはエリックをペルシャに連れて戻り、その後数ヶ月間、エリックは思いのままふるまった。

彼は善悪の区別がつかないらしく、ずいぶん恐ろしい悪事を働き、巧妙な政治的暗殺にも何度か協力した時も、悪魔的な発明の才を発揮してペルシャの交戦国アフガニスタンの首長を倒した時も、同じように平然としていた。
ペルシャ皇帝は彼に目をかけた。この時期がダロガの手記に出てきた〈マザンダランのバラの時代〉なのだ。

エリックは建築について非常にユニークなアイディアを持っていて、手品師が考案するような魔法の箱のような宮殿を設計したので、皇帝はそのような建物の建築を彼に命じた。
エリックが完成した建物はとても精巧にできていたので、皇帝は誰も気づかれずにいたるところを歩き回り、どういう手を使ったか誰にもわからないやり方で姿を消すことができた。

そのような逸品を手に入れた皇帝は、モスクワの赤の広場の教会を建てた天才的な建築家に対して当時のロシア皇帝がやったように、エリックの黄金の目をくり抜くように命じた。
しかし、皇帝は、エリックはたとえ目が見えなくなっても、どこか他の国の君主のために、同じような驚異的な建物を作ってやることはできると気づいた。それにエリックが生きている限り、あのすばらしい宮殿の秘密を握っている者がいることになる。そこでエリックは、彼のもとで働いた職人達全員とともに、殺されることになった。

マザンダランのダロガがその言語道断な命令の実行を委ねられた。エリックは、それまで何度かダロがの約にあったし、ずいぶんダロガを笑わせていた。ダロガは彼を逃がし、命を救ってやった。

そんなふうに弱気になってエリックを見逃してやったせいで、ダロガは危うく死刑になるところだった。だが、幸運にも、そのころカスピ海の岸辺で海鳥に食い荒らされた死体が発見され、それがエリックの遺体だということになった。ダロガは失脚し、財産を没収され、国外へ追放されただけですんだ。彼は王族の血をひいていたので、追放後もペルシャの大蔵省は、月額数百フランのささやかな年金を彼に給付し続けた。そこで彼は、パリに来て亡命生活を始めた。
ペルシャ編
その間、エリックの方は小アジアを渡り、ついでにコンスタンティノープルに移り、そこでオスマントルコ皇帝に仕えた。ありとあらゆる恐怖にとりつかれていた君主にエリックがどのように仕えたかは、最後のトルコ革命のあと、イルディス・キオスクで見つかった有名な切り穴や秘密の部屋や不思議な金庫は、すべてエリックが作ったものだったと言えばわかるだろう。

また皇帝と同じ服を着て、本物と見間違えるほどうりふたつのロボット、皇帝がほんとうはどこかで休んでいるとき、彼が目の前に立っていると臣下に思わせるようなロボットを考案したのも、やはりエリックだった。

もちろん彼は、ペルシャから逃げ出したのと同じ理由で、トルコ皇帝のもとを去らねばならなかった。彼は知りすぎていたのだ。
長くなりすぎるので省略。 
そこで、波乱万丈で破天荒で極悪非道な生活にうんざりした彼は、人並みの暮らしに憧れるようになった。彼は建築請負業者になった。普通の煉瓦を使って、普通の人の家を建てる、普通の請負業者だ。

彼は、オペラ座の基礎工事の一部を落札した。あのような巨大な劇場の地下にもぐると、彼は芸術家・ボヘミアン・奇術師としての本能を呼びさまされた。それに、彼は相変わらず醜かった。彼は、地上の人々の知らない隠れ家を作り、そこで人目を避けて余生を送りたいと思うようになった――。
パリ編 











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